介護予防とは、65歳以上の高齢者の方が、介護が必要になってしまう状態になることを可能な限り遅らせたり、すでに介護が必要な状態であってもそれを悪化させないようにしたりすることを目的として行われます。
地方自治体などを通してさまざまな介護予防サービスが提供されていますが、そこにはいくつかの課題が見え隠れしています。1つ目は、介護予防サービスの認知度が低いということです。せっかくさまざまなサービスが用意されているにもかかわらず、そうした事業があることを知らない高齢者の方が多い傾向があります。知らないということはサービスの利用者も少ないということなので、とてももったいない状況と言えるでしょう。
2つ目は、魅力的なプログラムが少ないということです。さまざまな形態の介護予防サービスが存在していますが、それら1つ1つの中身をみていくと、魅力を感じられるものが少ないという意見が多数見受けられます。魅力がないと参加者は集まらないので、内容の改善が必要と言えるでしょう。
これらの課題を解決するために、サービスの提供者側は、わかりやすいパンフレットの作成やターゲット層をきちんと明確にしたプログラムの作成などを行っています。まだまだ課題が完全に解消されたわけではありませんが、これから少子高齢化社会が急速に進んでいく日本の社会において、介護予防はとても重要な位置づけとなります。地域が一丸となって高齢者を支えていけるような社会になるためにも、この介護予防サービスは今後も非常に重要な役割を担うことになるでしょう。